ランキングから見るETFのお国事情

前回の記事で、先物に侵食されている日本のETF市場について紹介しました。

では、他の国はどうなっているのでしょうか?
特に気になるのは、ETF最大の市場を抱える米国です。

試しに、日本と米国のETF売買代金ランキングを見比べてみました。

すると、おもしろいぐらい両者の性格が異なっていたので、紹介したいと思います。

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日本のETF市場

下の表は、JPX(日本取引所グループ)が公開しているETF売買代金ランキングの2015年9月版から抜粋したものです。

順位 銘柄名 売買代金(千円)
1 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 4,839,662,797
2 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 603,377,252
3 日経平均ブル2倍上場投信 330,084,624
4 日経225連動型上場投資信託 272,830,607
5 TOPIX連動型上場投資信託 138,912,614
6 TOPIXブル2倍上場投信 117,976,027
7 日経平均ベア2倍上場投信 70,227,225
8 上場インデックスファンド225 55,278,512
9 ダイワ上場投信ー日経225 52,027,504
10 ダイワ上場投信ー日経平均レバレッジ・インデックス 48,989,163

先物に投資しているETFは、太字で記述してみました。
先物ETFがちょっと多すぎやしませんかねぇ・・・(^ω^;)

米国のETF市場

下の表は、NYSEが公開しているETP Monthly Flashの2015年9月版から抜粋した、ETFの売買代金ランキングです。

順位 銘柄名 売買代金($)
1 SPDR S&P 500 ETF $655,539,349,672
2
PowerShares QQQ Trust, Series 1
$91,769,213,311
3
iShares Russell 2000 ETF
$90,920,697,829
4
iShares MSCI Emerging Markets ETF
$50,583,912,418
5
iPath S&P 500 VIX Short-Term Futures ETN
$45,145,966,338
6 Health Care Select Sector SPDR Fund $32,059,701,506
7 iShares MSCI EAFE ETF $31,178,450,706
8 SPDR Dow Jones Industrial Average ETF $29,434,952,082
9 iShares Core S&P 500 ETF $28,911,550,450
10 iShares 20+ Year Treasury Bond ETF $26,421,662,062

1位は、世界最大のETF、State Street Global Advisors(SSgA)の「SPDR S&P 500 ETF」です。抱える純資産はなんと約1793億米ドル、日本円で約21.5兆円という莫大な金額です。投資先は、S&P 500を構成する米国大型株500銘柄の現物株です。S&P 500は、日経225と同等に米国ではメジャーな株価指数なので、ランキング1位になるのもうなずけます。ちなみに、このETFは、東証にも重複上場しているので、外国株口座を持っていなくとも取引できます。

2位の「PowerShares QQQ Trust, Series 1」は、非常にわかりづらい名称ですが、実体はNASDAQ-100指数に連動するETFです。NASDAQ-100は、S&P 500と同様に米国ではメジャーな株価指数です。

3位にランクインしている「iShares Russell 2000 ETF」は、米国小型株の代表的な指数であるRussell 2000指数に連動し、米国小型株を投資先としています。

7位の「iShares MSCI EAFE ETF」は、米国とカナダを除く先進国の株式に投資するETFです。「EAFE」は、Europe、Australasia、およびFar Eastの3地域を表しています。

こうしてみると、売買代金上位10位にランクインしているETFは、いずれも現物株や現物債券を主要投資対象とするETFばかりで、先物を主な投資対象とするETFは1本もありません。

まとめ

筆者としては、米国のETF市場こそが正しいETF市場の姿だと思います。先物にすっかり汚染されている日本のETF市場は、はっきり言って不健全です。

新しいETFが設定されても、市場に流通する量はごくわずかで、活気がなく、
もてはやされるのは、先物を組み込んだブル・ベアETFばかり。
挙句の果てに、今年は市場から姿を消したETFもありました。

こんなんで、ETF市場が年々活性化していると喜んでいるのですから、滑稽と言わざるを得ません。日本のETF市場が健全化される時代は、果たしていつやって来るのでしょうか?

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