ラップ型投資信託は・・・・・・いりませんよね?

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毎月型分配は曲がり角

水瀬ケンイチさんのブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」の記事に面白いものがありました。

本日の日本経済新聞朝刊に「投信『毎月分配』曲がり角 運用難、シェア低下 証券会社、長期運用シフト促す」という記事が掲載されています。

これは一見、良記事に見えますが、個人投資家の立場から見ると、大きな矛盾がある記事のように思います。

http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-2998.html

日経新聞は、たまにこういった間抜けな記事を書くので、いまいち信用できません。

それにしても、長期運用の柱がラップ口座ですか・・・金儲けの手段が毎月型分配の投資信託からラップ口座に移るというわけですね
((´∀`))ケラケラ

ラップ口座と言えば、最近ラップ型投資信託もやたらと目につくようになりました。
となると、ネタにしたくなるのがブロガーの悪い癖。

そこで、せっかくけなす紹介するなら、有名な投資信託にしよう!と思い、Morningstar Award Fund of the Year 2015を受賞したラップ型投資信託に登場してもらうことにしました。

スマート・ラップ・ジャパン(毎月分配型)

まずは、バランス(安定成長)型部門で最優秀ファンド賞を受賞した日興アセットマネジメントの「スマート・ラップ・ジャパン(毎月分配型)」を紹介します。

とりあえず、「また毎月分配型かよ・・・」と言いたくなりますが、それはもう使い古されているので、横に置いときましょう。

スマート・ラップ・ジャパンは、いくつかのファンドを組み合わせた「ファンド・オブ・ファンズ」形式で運用されるラップ型投資信託です。資産配分は、次の表の通りです。

資産 ファンド名 比率
債券 ソブリン(円ヘッジ)マザーファンド 5.0% 39.9%
日本国債戦略マザーファンド 0.0%
ストラテジックCBオープン(適格機関投資家向け) 14.9%
国内債券クレジット特化型オープン(適格機関投資家向け) 20.0%
株式 アクティブバリュー マザーファンド 10.9% 22.3%
Jグロース マザーファンド 11.4%
日本中小型株式アクティブ・マザーファンド 0.0%
日本ハイインカム株式マザーファンド 0.0%
不動産 Jリート・アクティブマザーファンド 8.1%
商品・その他 コモディティ・マザーファンド 8.0%
現金等 21.7%

目論見書にも書いてあるとおり、資産のほとんどは国内資産で、海外資産はほとんど含まれていません。一部、海外債券が含まれているみたいですが、為替をフルヘッジしているので、為替リスクをはらむ資産は実質的に含まれていないことになります。また、債券と現金の割合が多めに設定されているので、「守り」をかなり重視したファンドと言えそうです。(逆に言うと、無難すぎてあんまり面白味がない。)

信託報酬は、年率1.4742%以内(税込)に設定されています。例によって例のごとく、かなりのコスト高で、感心できたものではありません。

ラップ・コンシェルジュ(成長タイプ)

続いて、バランス(成長)型部門で最優秀ファンド賞を受賞した大和証券投資信託委託の「ラップ・コンシェルジュ(成長タイプ)」を紹介します。

ラップ・コンシェルジュは、国内外の資産に投資するファンド・オブ・ファンズ形式のラップ型投資信託です。資産構成比別に3タイプ用意されており、「成長タイプ」では、国内外の株式の割合が多くなっています。成長タイプの資産配分は、次の表の通りです。

資産 ファンド名 比率
国内債券
(ヘッジ付外国債券)
ネオ・ジャパン債券ファンド 8.8% 28.4%
ネオ・ヘッジ付債券ファンド 19.6%
外国債券 LM・ブランディワイン外国債券ファンド 1.8% 9.0%
ベアリング外国債券ファンドM 5.4%
グローバル・コア債券ファンド 1.8%
国内株式 ネオ・ジャパン株式ファンド 30.5%
外国株式 ニッセイ/ボストン・カンパニー・米国株ファンド 11.0% 31.1%
ニッセイ/アリアンツ・欧州グロース株式ファンド 7.6%
ダイワ/ウエリントン・グローバル・オポチュニティーズ・ ファンド 12.5%

資産構成については、成長型なので、まあこれくらいは妥当かなと思える程度です。「成長型」を自称するなら、多少リスクの高い新興国株式あたりも入れてほしいですが・・・。

この資産構成で問題があるとしたら、組み入れているファンドです。

横文字名称のファンドがやたら多いのが気になりませんか?

このような名称のファンドの大半は、海外または外資系の運用会社に資産運用を委託しています。上表に挙がっているファンドについても、LM(レッグ・メイゾン)、ベアリング、ボストン・カンパニー、アリアンツ、ウエリントン・マネージメント・カンパニー、プルデンシャルといった、様々な外資系の運用会社が関わっています。

こうなると、心配になるのが信託報酬です。このファンドの信託報酬は、年率1.95%±0.16%程度(税込)に設定されています。もう、「ふざけんな!」と言いたくなるレベルの高さですね(笑)。組み入れているファンドが、どれもこれも信託報酬の高い外資系のアクティブファンドっぽいものばかりなので、当然といえば当然の成り行きでしょう。

まとめ:ラップ型投資信託はいらない子

ラップ型投資信託は、既存のファンドを組み合わせたファンド・オブ・ファンズに過ぎません。自分で既存のファンドを組み合わせてポートフォリオを構築すれば、わざわざ余計な金銭コストをかけずともラップ型投資信託っぽいものができあがります。

自分でポートフォリオを構築するのがめんどくさい、あるいはそんな時間がないと言うのであれば、普通のバランス型投資信託を利用すれば良いと思います。ラップ型投資信託は、金銭コストが上積みされたバランス型投資信託と考えて、あながち間違いではありません。細かく見れば、運用成績に多少の優劣は出てくると思いますが、そこまで劇的に変わるとも思えません。

実は、運用成績についても言及したいと思ったのですが、ラップ型投資信託は最近設定されたものばかりなので、短期間での比較しかできず、あまり意味が無いので切り捨てました。今後の動向を観察して、とりわけ優秀な運用成績を上げているのであれば一考の余地があるかもしれません。そうでなければ、ラップ型投資信託も、いずれ自然消滅する運命にあるでしょう。

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