SBI証券のiDeCo運用商品を好き勝手に評価してみる(バランス)

SBI証券のiDeCo運用商品で、なぜか異様に数が多いのがバランス型投資信託です。おそらく、株式と債券の混合比率が異なる複数の商品があるため、数が増えてしまっているものだと思われます。でも、それにしても17本って多くないですかねぇ…

バランス型投資信託については、個々人の運用スタイルに応じて評価の度合いが変わってくるので、ここでは、どのような「バランス」の商品なのか紹介したいと思います。

三菱UFJ国際投信 eMAXIS最適化バランスシリーズ

「攻め」のスタイルから「守り」のスタイルまで5段階の商品が用意されている投資信託です。名称は、サッカーにたとえて、「マイストライカー」、「マイフォワード」、「マイミッドフィールダー」、「マイデフェンダー」、「マイゴールキーパー」となっていますが、サッカーに興味がない人にとってみれば、なんのこっちゃかわかりませんよね(^_^;)

eMAXIS最適化バランスシリーズでは、リスク(標準偏差)の目標値を定めて、その値に応じて資産構成を決定しています。標準偏差とは、簡単に言ってしまえば数値の変動幅です。標準偏差が大きい投資信託ほど、基準価額の変動幅は大きくなります。

具体的な数値は次の通りです。

投資信託名称 年率標準偏差
マイゴールキーパー 6%程度
マイデフェンダー 9%程度
マイミッドフィールダー 12%程度
マイフォワード 16%程度
マイストライカー 20%程度

イメージ的には、年率標準偏差の大きいものほど、株式(特に新興国株)の比率が大きくなります。反対に、年率標準偏差の小さいものほど、債券(特に国内債券)の比率が大きくなります。

eMAXIS最適化バランスシリーズでは、以下の8種類の資産クラスを混合しています。

資産クラス ベンチマーク
国内株式 TOPIX(東証株価指数)
外国株式 MSCI コクサイインデックス
新興国株式 MSCI エマージングマーケットインデックス
日本債券 NOMURA-BPI総合
外国債券 シティ世界国債インデックス(除く日本)
新興国債券 JPモルガンGBI‐EMグローバル・ダイバーシファイド
国内REIT 東証REIT指数(配当込み)
外国REIT S&P先進国REITインデックス(除く日本)

各資産クラスのベンチマークは、大多数のインデックスファンドで用いられてる一般的なものです。また、REITを含めないバランス型投資信託が多い中で、eMAXIS最適化バランスシリーズでは国内REITと先進国の外国REITを混ぜ込んでいます。

問題は各資産の構成比ですが、本シリーズは各資産の割合がはっきり決まっていません。「最適化」の名のもとで、基準価額の変動幅を標準偏差の値に近づけるために資産構成比を変動させるためです。

逆に、基準価額の変動幅ははっきり決まっている(あくまで目標値ですが…)ので、設定されている目標値以上の高いリスクを抱え込む心配は少ないと思われます。

日興アセットマネジメント DCインデックスバランスシリーズ

国内株式、海外株式、国内債券、海外債券の4資産クラスに分散投資するバランス型投資信託です。信託報酬はかなり低く抑えられており、この点は好印象です。

商品は、株式の組入比率によって段階的に4種類(株式80、株式60、株式40、株式20)用意されています。当然ながら、株式の組入比率の高い投資信託ほどリスクは高くなります。

注意したいのは、資産の構成比です。このシリーズでは、全体的に国内株式と国内債券への依存度がかなり高くなっています

たとえば、DCインデックスバランス(株式80)の場合、株式の割合は全資産の80%です。その内訳は、国内株式60%、海外株式20%となっており、国内株式が海外株式の3倍も含まれています。これには賛否両論あると思いますが、少なくとも筆者は、国内依存が強すぎるバランス型投資信託は大嫌いです。

SBIアセットマネジメント セレブライフ・ストーリ―シリーズ

安定運用を開始する年を「ターゲットイヤー」とし、その年に向けて様々な資産の組入比率を変えながら運用するタイプの投資信託です。ターゲットイヤーは、2015年から10年刻みで2055年まで用意されています。

直接組み入れている資産は、ETFと適格機関投資家向けのインデックスファンドです。このため、ファンド・オブ・ファンズの形式になってしまい、信託報酬がお高めになってしまうのが難点です。

組み入れている資産は、株式と債券に加え、オルタナティブとして、ヘッジファンド、コモディティ、およびREITも含まれています。また、株式については、あえて小型株ETFを組み入れることで、大型株のみならず小型株まできっちりカバーしています。

ターゲットイヤー型の投資信託は、人によって好き嫌いがあります。難しいことはよくわからないから、「とりあえず運用をおまかせしたい」という人には向いているかもしれません。逆に、勝手に資産構成比をいじられるのが嫌いな人にとってみれば、本投資信託シリーズはただのおせっかいでしかないでしょう。

三井住友TAM SBI資産設計オープン(資産成長型)

株式40%、債券40%、REIT20%の組入比率で運用されているバランス型の投資信託です。各資産は、それぞれ半々の割合で国内資産と外国資産に割り振られています。ただし、下の表からわかる通り、新興国の資産は含まれていません。

資産クラス ベンチマーク 比率
国内株式 TOPIX(東証株価指数) 20%
外国株式 MSCI コクサイインデックス 20%
日本債券 NOMURA-BPI総合 20%
外国債券 シティ世界国債インデックス(除く日本) 20%
国内REIT 東証REIT指数(配当込み) 10%
外国REIT S&P先進国REITインデックス(除く日本) 10%

比較的古い投資信託で、今となっては信託報酬がやや高め(0.68%)に感じられます。

大和住銀投信投資顧問 iFree 8資産バランス

次の8つの資産クラスに均等に投資するバランス型投資信託です。

資産クラス ベンチマーク
国内株式 TOPIX(東証株価指数)
外国株式 MSCI コクサイインデックス
新興国株式 FTSE RAFI エマージングインデックス
日本債券 NOMURA-BPI総合
外国債券 シティ世界国債インデックス(除く日本)
新興国債券 JPモルガンGBI‐EMグローバル・ダイバーシファイド
国内REIT 東証REIT指数(配当込み)
外国REIT S&P先進国REITインデックス(除く日本)

各資産クラスのベンチマークは、インデックスファンドではごく一般的なもので、資産構成も特にこれといった特徴はありません。

しかし、信託報酬は格安で、わずか0.23%(税抜)しかかかりません。iDeCoは個人年金の一種なので、若い人ほど運用期間が長くなり、信託報酬の多寡が運用成績に少なからず影響を与えます。そういう意味では、信託報酬の低さは、本ファンド最大の強みと言えます。

野村DC運用戦略ファンド (愛称:ネクスト10)

以下の9つの資産クラスに投資しつつ、為替ヘッジおよび為替ヘッジ以外の目的の為替予約取引も行う投資信託です。

資産クラス ベンチマーク
国内株式 TOPIX(東証株価指数)
外国株式 MSCI コクサイインデックス
新興国株式 MSCI エマージングマーケットインデックス
日本債券 NOMURA-BPI国債指数
外国債券 シティ世界国債インデックス(除く日本)
新興国債券(米ドル建て) JPモルガンEMBIプラス
新興国債券(現地通貨建て) JPモルガンGBI‐EMグローバル・ダイバーシファイド
国内REIT 東証REIT指数(配当込み)
外国REIT S&P先進国REITインデックス(除く日本)

新興国債券がなぜか2種類に分かれていますが、おそらく、為替ヘッジを行いやすくするためではないかと思われます。各国の新興国通貨でいちいち為替ヘッジを行うと面倒なので……。

この投資信託では、為替リスクを避けるため、為替予約取引を用いて実質的な外貨保有率を抑制しています。目論見書によると、「実質的な外貨のエクスポージャーは純資産総額の50%以内」となっています。つまり、資産の半分以上は実質日本円建てとなるように為替取引が行われています。

ただし、為替予約取引を行う手間がかかるためか、信託報酬は少し高めの0.80%(税抜)に設定されています。

DCニッセイ/パトナム・グローバルバランス(債券重視型) (愛称:ゆめ計画(確定拠出年金))

国内株式、国内債券、海外株式、海外債券の4資産クラスに投資するアクティブ運用のバランス型投資信託です。国内株式と国内債券はニッセイアセットマネジメントが運用し、海外株式と海外債券はザ・パトナム・アドバイザリー・カンパニーLLCが運用しています。

各資産の組入比率は、「債券重視型」ということもあって、株式の投資割合が45%以下、また、外貨建て資産の投資割合が35%以下に設定されています。この2つの条件が組み合わさった結果、債券重視型の資産構成比は国内債券が圧倒的に多くなっています。

信託報酬は、アクティブファンドということもあって1.1%(税抜)です。はっきり言って、高いです。ベンチマークも設定されていないので、運用がうまくいっているのかどうかもわかりません。

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