あの投資信託は今

ネット証券専用ファンドという画期的(笑)な投資信託が発売されて早4年。かのファンドたちは今どうしているんでしょうか?ふとしたことから気になったので、あの投資信託の「今」を調べてみたいと思います。

スポンサーリンク

日本応援株ファンド(日本株)

国内株式のうち、割安優良株30~50銘柄に絞って投資するアクティブファンド。さぞかし投資先を工夫しているのかと思いきや、組入上位銘柄は超有名な国内大型株ばかり。下位銘柄には若干独自性が見られる。運用成績は優秀で、本ファンドのマザーファンドと同じマザーファンドから派生している優良日本株ファンド(愛称:ちから株)は、モーニングスターアワード・ファンドオブザイヤー2014で優秀ファンド賞を受賞している。純資産総額約13億円。

新興国中小型株ファンド

新興国の中小型株に分散投資する、当時としては国内初のアクティブファンド。MSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックスの構成銘柄のうち、内需関連銘柄を中心にボラティリティの低い新興国中小型株に投資する。ネット証券専用ファンドの中で、筆者が唯一魅力を感じるファンド。ただ、信託報酬が年率1.90%(税抜)と、かなりお高め。ネット証券専用ファンドなのだから、もうちょっとなんとかしてほしい。純資産総額約15.6億円。

新興市場日本株 レアル型

基本は国内新興市場株式で運用し、円建ての運用資産について円売りブラジルレアル買いの為替取引を行うことで、為替プレミアムによる追加収益を狙うファンド。このファンドを運用するDIAMアセットマネジメントは、国内新興株の運用だけで十分な実績があるにも関わらず、ブラジルレアルの為替取引という余計なものをくっつけてしまっている。設定来から毎月60円という微妙な分配金を出しているのもよくわからない。信託報酬は年率1.60%(税抜)程度、純資産総額約10.5億円。

アジア新興国株式インデックス

MSCI エマージング・アジア・インデックスへの連動を目指すインデックスファンド。信託報酬は年率0.6%(税抜)。類似するETFとして、iShares MSCI エマージング・アジア・インデックス ETFがあるが、信託報酬はこのETFとほぼ同等。その点では評価できる。ただ、投資先がアジア一辺倒で、特に中国と韓国の割合が非常に高いのが気になる。一応、運用成績の方は順調で、基準価額は設定来から2倍以上に膨れ上がっている。純資産総額約15.3億円。

AR国内バリュー株式ファンド

国内バリュー株への現物投資と国内株価指数先物の売り建てを組み合わせた謎のファンド。ロングポジションとショートポジションを組み合わせているので、ヘッジファンドの一種に分類される。国内株価指数先物の売り建てを組み合わせることで、実質株式組入比率を0~20%の間で調整し、下落局面にも強くなっているとのことだが、イマイチこの手法のメリットがわからない。リスクコントロールをしたいのであれば、資産の一部を現金で保有した方がてっとり早いのでは?信託報酬は1.23%(税抜)。純資産総額は約0.7億円で、ネット証券専用ファンドとしては、ぶっちぎりで低い。

野村グローバル・ロング・ショート

世界各国の株価指数先物、債券先物、および為替予約に分散投資するファンド。それぞれの買い建て(ロングポジション)と売り建て(ショートポジション)を組み合わせ、絶対収益を追求する、いわゆるヘッジファンドに属する。ヘッジファンドのため、派手な値動きはないものの、非常にゆるやかに基準価額の上昇が続いている。信託報酬は、年率1.55%(税抜き)+成功報酬の2段式のため、かなりの高コスト。純資産総額約8.7億円。

総括

ネット証券専用ファンドが発表された当初は、どのファンドも酷評ばかりされていました。その結果は4年後の今にはっきりと表れていて、最も資産を集めた新興国中小型株ファンドでさえ純資産総額は約15.6億円で、ファンドの基盤は脆弱と言わざるを得ません。AR国内バリュー株式ファンドに至っては、純資産総額が1億円にも満たず、いつ繰上償還されてもおかしくありません。

今やすっかり鳴りを潜めているネット証券専用ファンド、果たしてこの先の運命やいかに!?

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする